とあるキャンプ場では、他に誰もいないはずが
なるかみこ@narukamiko
社会人になってから、年に一度だけ集まる友人グループがある。全員アウトドア好きで、毎年必ずどこかでキャンプをしていた。その年に選んだのは、山奥にある予約不要・無料のキャンプ場だった。
管理人もいない。トイレと炊事場があるだけの、いわゆる野営地だ。地図には載っているが、口コミはやけに少なかった。夕方に到着したとき、すでに一張りのテントがあった。
古いドーム型テント。色あせていて、かなり年季が入っている。
なるかみこ@narukamiko
「先客いるんだな」
そう思ったが、周囲に人の気配はない。車もなく、焚き火の跡も冷え切っていた。夜になり、焚き火を囲んで酒を飲んでいると、友人の一人が言った。
「……テント、増えてないか?」
焚き火の明かりの外、確かにもう一張りテントがあった。さっきまでは、なかったはずだ。
「見間違いだろ」「暗いし」
そう言ってやり過ごしたが、深夜。トイレに起きた俺は、異変をはっきりと目にした。テントが、五張りに増えていた。円を描くように、俺たちのテントを囲んでいる。
なるかみこ@narukamiko
どれも古く、使われていないはずなのに、中から呼吸音が聞こえた。慌てて仲間を起こした。全員、青ざめていた。
「来たとき、何張りだった?」「一つだよな……?」「俺、三つあった気がする……」
意見が食い違っていた。そのとき、一番外側のテントから声がした。
「……人数、足りないな」低く、掠れた声。
次の瞬間、ファスナーを開ける音が一斉に響いた。逃げようとしたが、車のエンジンがかからない。ヘッドライトを照らすと、テントの入口から人が出てきていた。全員泥だらけで、目だけが異様に光っている。顔は違うのに、同じ表情をしていた。
なるかみこ@narukamiko
「ここは、泊まった分だけ」「置いていく」
誰かが引きずられる音に悲鳴。次に気づいたとき、俺は車の中で朝を迎えていた。キャンプ場には、
俺一人だけがいた。テントは一張りだけ残っていた。見覚えのある、色あせたドーム型。
中を覗くと友人の一人の私物が、きれいに並べられていた。まるで、最初からここでキャンプしていたかのように。
ななし@H8Fq2M
無料キャンプ場+管理人不在は地雷すぎる、現実でも絶対避けるわ
ななし@Kp4L0s
テント増える系怖すぎ
夜中に数変わるのはアウト
ななし@Zr9N2a
「泊まった分だけ置いていく」ってルール、理不尽すぎて好き
ななし@W3Tmd7
最初から何張りあったか記憶違うのが一番怖い
もうその時点で巻き込まれてる
ななし@A0sQeP
残ったテントが“最初の一張り”なの後味悪すぎ
次に来たやつも同じ目に遭うんだろうな…


