最後まで行けない地下鉄

日常
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2026.01.03
2026.01.03
2026.01.02
2026.01.01
2026.01.01

古い路線の地下鉄で

なるかみこ@narukamiko

その地下鉄路線は、都心を一周する古い路線だった。深夜でも人が多く、終電間際でも完全に無人になることはない。――はずだった。

その日、俺が乗ったのは午前0時を少し過ぎた電車。車内には俺を含めて、たった4人しかいなかった。

サラリーマン風の男、イヤホンをした女、奥の席に座る黒いコートの男。走り出してすぐ、奇妙なことに気づいた。駅を出てから、異様に長い。


なるかみこ@narukamiko

トンネルの闇が、いつまでも終わらない。やがて、車内放送が流れた。

「次は……次は……」

名前が言われない。そのまま減速し、見覚えのないホームに停車した。

駅名標はある。だが、文字が黒く塗りつぶされていた。降りたのは黒いコートの男だけだった。ドアが閉まる直前、男がこちらを振り返り小さく言った。

「まだ、下だよ」

次の駅。また同じような名前のないホーム。イヤホンの女が立ち上がり、何も言わずに降りた。


なるかみこ@narukamiko

残ったのは、俺とサラリーマンの男だけ。男が汗だくで呟いた。

「……この路線、こんなに深かったか?」

スマホの電波は立っているのに、現在地が表示されない。地下何階なのかも、一切表示されていなかった。三度目の停車。今度はホームすらなかった。トンネルの途中で止まり、ドアが開いた。闇の向こうに、階段が下へ続いているのが見えた。放送が流れる。

「降りる方は、お足元にご注意ください」

サラリーマンの男は、半ば呆然としたまま立ち上がり階段を降りていった。


なるかみこ@narukamiko

車内に残ったのは俺一人。次の瞬間、座席の下から声がした。「最後まで行く人、久しぶりだな」

どこからともなく、湿った声が響く。「下に行った連中は、もう“戻る駅”がない」

急に電車が動き出した。速度は、さっきよりも速い。トンネルの壁に、無数の白い手形が見えた。全部、下に向かって伸びている。突然、ブレーキがかかり車内灯が消えた。


なるかみこ@narukamiko

次に灯りがついたとき、電車はいつもの最寄り駅に停まっていた。アナウンスが、何事もなかったように流れる。

「終点です。お忘れ物のないよう――」

ホームに降りた瞬間、背後でドアが閉まった。振り返ると、その車両には俺一人しか映っていなかった。駅の掲示板には、小さく注意書きが貼られていた。

「※深夜、一部列車は途中駅に停車しません」


ななし@L9Qd4A

地下鉄で「下に行く」って発想がもうダメ
深さ=終わりって感じが怖い


ななし@8FSmP2

駅名消されてるの地味に怖い、存在しない駅ってことだよな


ななし@Rk0T7Z

途中で降りた奴らがもう戻れないってのが一番ゾッとした
選択式ホラー好き


ななし@M3EwVx

白い手形が全部下向きなの想像して鳥肌立った


ななし@Y2AqNf

「最後まで行く人、久しぶり」って
今も誰か待ってる感じして後味悪いわ

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